仕事場を整理していて懐かしいメモ書きを発掘。2002年〜2005年ごろまでの師匠Giampaolo Saviniのことばの数々。師匠の言うことを片っ端からメモしては自宅に帰ってから整理して大判のノートに清書していた。そのノートは何度も読み直してボロボロになっていますが、肌身離さず持ち歩くのを見てSaviniはそのノートはお前の聖書みたいなものだな、と言っていたけどまさにその通り。未だにそこから製作のヒントが得られることがある。
SaviniもPoggiの工房に通っているころ同じようなことをやっていて、セロテープやゴムバンドで束にしないとバラバラになってしまうくらいボロボロになったノートが何冊もあった。夕方になると「シュウタロウ、今日はもう作業は終わりにしよう。グラスとワインを持ってこい」とローマ郊外のアパートの5階のテラスで、テヴェレ川に映える夕焼けを眺めつつそのボロボロのノートを開いてPoggiのことばや教えを肴にグラスを傾けつつ語らったのが懐かしい。