About

当工房では弦楽器製作者・石井秀太郎がヴァイオリン、ヴィオラ、チェロの注文製作、修理、メンテナンスを行っています。

Order / 注文製作

現在複数のご注文を頂いており、納品まで約半年ほどお時間を頂いております。

基本的にオールドのコピーなどの注文は承っておりません。過去の名匠たちはそれぞれが独自によい楽器を作る技法を研究し極めてきたと考えられます。それを研究することには深い意味があると思いますが、それを十分に理解せずに形だけ似たようなものを作っても楽器の性能にそれが反映されるという実感が持てないからです。ご理解いただけましたら幸いです。

すべての注文に関して、完成後一定期間試奏していただいて納得していただいた上でご購入いただくようにしています。ご満足いただけない場合には購入に至らないケースもありますが、問題ありませんのでお気軽にご相談ください。

価格
ヴァイオリン ¥1,100,000~
ヴィオラ ¥1,320,000~
チェロ ¥1,870,000~

Repair / 修理

他人が作った楽器に手を入れる修理という作業にはまず「なぜこのような作りになっているのか」作り手の意図を理解する必要があると思っています。自分が作っているからこそよく分かるのですが、画家が自らの思いをそれぞれの方法で作品に投影するように、製作家には各々の意図ややり方があるもの。自分のアプローチと違う点があった場合もそれを尊重するスタンスは大事にしたいと思っています。

もっとも、他人の思いを汲み取るのは非常に困難なことではあって、殊に場所も時代も異なるシチュエーションを生きた他の製作家が何を思って作ったのか、正確に理解するのはほぼ不可能なこと。ただ、その意志が込められた楽器という現物が目の前にあって、そこに手を加えていく以上、どんな楽器であっても作り手へのリスペクトは忘れてはいけないと思っています。

ひとくちにプレイヤーといっても、プロからアマチュアまで実に様々な人が様々な形で楽器と関わっています。楽器の数だけストーリーがあり、楽器に対する思いもそれぞれ違います。楽器の金銭的な価値はそういう思いに必ずしも正比例しなくて、買い直した方が安くつくのは分かっているが思い入れのある楽器なので直したい、という依頼もあるし、とにかく安く済ませたい、という依頼もある。同じ修理をするにしても楽器との関わり方、予算によって多様なアプローチが求められ、無数の可能性の中からそのケースにぴったりくる修理方法を引っ張り出してくる対応力が求められるのが修理の難しさといえると思います。

当工房では修理をお受けする際には出来る限りプレイヤーのご意見を伺い、色々な可能性を提示したうえで最適な修理方法を選択していただけるよう心がけています。

Maintenance / 調整

楽器の調整は「プレイヤーの好みに寄り添いつつ、楽器のポテンシャルを最大限に引き出す」作業と考えています。楽器の数だけ個性があり、プレイヤーの数だけ個性があり、その両者が交わるところに生まれる音をよりよい形にするためにできることを考えたい。

自分好みのセッティングにすることは容易いですが、それが必ずしもプレイヤーの好みと同じとは限らないし、その楽器とプレイヤーの付き合い方を知らずに楽器のコンディションを変えることは必ずしもよい調整と結びつかないと思っています。

当工房では出来る限りプレイヤーのご意見を伺い、楽器のコンディションを見て、音を聴かせて頂いた上で、弾き手が少しでも気持ち良く演奏ができる状態になるよう各種調整を行わせて頂いています。

Profile / 略歴

弦楽器製作者 石井秀太郎

1975 西ドイツ、ミュンヘンに生まれる。
1997 大学を中退後、埼玉県狭山市の重野ヴァイオリンにて弦楽器製作の修行をはじめる。
2002 渡伊。ローマにて巨匠Ansaldo Poggiの愛弟子G.Saviniの工房に弟子入り。
以降10年に渡ってSaviniの薫陶を受ける。
2003 山口県岩国市に工房を構える。
2009 山口県宇部市に工房を移転。