2023年7月の定休日は2、9、16、17、23、30日です。また、都合により25日は午前中のみ、13、27日は14:00からの営業とさせていただきます。

ご予約のない時間に予告なく工房を留守にすることがありますので必ず事前にお時間のご予約をいただきますようお願いいたします。

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いい楽器をつくる、という目標は生涯変わらないのですが、年が変わると気持ちが新たになるのは確かで、自分のやりたいことややろうとしていることに改めて向き合うのにはよいきっかけになる気がする。

そんなことを思っていたら、たまたま点検調整で里帰りしてきた自分の楽器が一日だけ4本並ぶタイミングがありました。よい仕事ができていると確認できて、よい意味で自分の歩みに自信が持てました。楽器の寿命は長く、この先も折に触れ自分の過去の楽器を見ることになるのは間違いないので、過去の作品に後悔ばかり見えてしまうようだとたぶんすごくしんどいと思う。もちろんもっともっと上を向いていきたいですが、自信を持って過去の製作物に向き合えるのはこの仕事を続けていく上でかなり大事なことなんじゃないかと思います。

作ったものには自信を持て。反省すべきところは反省して、そして次へ向かえ。

と師サヴィーニも言っていました。

今年から少しづつ、何らかの形でサヴィーニやポッジの話を発信していこうと思っています。

  

やりたかったけれどやりきれなかったこと、思った以上にできたこと。今年も色々ありました。全部ひっくるめて糧にして、次のステップに進んでいけるといいなと思います。

新年は1月6日より通常営業とさせていただきます。

本年もお世話になりました。2023年もよろしくお願いいたします。

年末に仕上がったヴァイオリンの写真をWorksにアップしました。

  

今年の連休はたくさんの方に楽器を見ていただく機会があり、実り多かったように思います。

インターネットやSNSが発達して様々な方法で発信できる世の中になったのは楽器製作者にとっても喜ばしいことですが、結局のところ楽器というのは、実物を見てもらって触ってもらって弾いてもらわないことには本質の半分もわからないもの。実際に弾いてもらえるありがたさを改めて感じることとなりました。

既に手元からは離れてしまっていますが、新作が仕上がりましたので写真をWorksにアップしています。

  

新年明けましておめでとうございます。

この仕事をやっていて常々思うのは同じ作業の繰り返しということ。
繰り返し、繰り返し同じ作業を経ることが、同じところを回るだけになるか、上へ登っていけるのか。同じ作業を繰り返す中で常に上を、良いものを作ることを、意識したいと思っています。
同じ作業を繰り返すからこそ、より実感できる成長というのもある。

今年は何度同じ作業を繰り返せるか。新年のような節目はそういう気持ちを新たにするのによいきっかけになります。

本年もよろしくお願いいたします。

  

音楽業界の一切がストップしてしまった昨年に比べると、色々な動きを肌で感じることができた年だったと思います。たくさんの人の努力や行動力で世界は変わることができる。
良い楽器を作ることが小さくとも何かの力になると信じてやっていきたい。
師走に入って修理に追われて製作のペースが落ちていましたが、年明けからまた仕切り直して取り組んでいこうと思います。

本年もたくさんの方々のお世話になりました。
ありがとうございました。

 

  

師匠の工房、埼玉の重野バイオリンで作っているフィッティングパーツ。
最高級の将棋の駒材としても使われる御蔵島産のツゲ材を使用。無駄な装飾が一切なく、シンプルに素材の良さがひきたつ逸品で、とてもよい。
特に音質への影響が顕著なあご当てはお客さまにもすこぶる評判がよいです。金属パーツも職人がチタンを削り出して作っているので、在庫がない場合は取り寄せに時間がかかることもありますが、当工房でも取り寄せられます。

  
楽器が仕上がると、機会がある限り色々な人に弾いてもらって意見を聞き、次に向かってフィードバックができるよう心がけています。
楽器を作るという作業はひとりでとことんまで突き詰められるので、自分の目がつい内へ内へと籠りがちで、時々外の風を入れてリフレッシュすることも大事と思っているからです。
 
ただ、仕上がった楽器に対する自分の最初の印象が根本的に変わることはなくて、ここがもうひとつだな、と思うものはどれだけ褒められてもその印象は残るし、逆にいい手応えの楽器は弾き手が感じる問題点を指摘してくれれば、それはそれとしてフィードバックするけれど、極端にへこむようなことはない。
自分の中に評価の基準となる、こういう楽器を作りたい、というものが具体的にあるからだと思います。それは楽器作りとして貴重な財産だとも思います。
 
サヴィーニも楽器ができると、「満足して、反省して。それを同時にやって、前へ進め」と言っていた。
最近なんとなく、その意味が体でわかってきたかな、という気がしています。
 
新作楽器の写真はWorksに掲載しています。